「命より大切なもの」とは、

ウクライナ兵が、

自ら、自分たちで、

撮影した、戦場での様子が、

TVで、放映されていた。

 

あまりに、生々しく、

悲惨な状況に耐えられず、

凝視できずに、

「チャンネルを変えた」私がいた。

 

申し訳なく、罪悪感もあったが、

こちらも、精神的に耐えられず、

「明るい番組」で、

心を落ち着かせた。

 

友人に伝えると、

最後まで、観たという。

「観てあげることが、彼らのために成る」

そう言われた。

 

昨日の映像の中では、生きていたが、

今日は、死んでいるかもしれない。

若者達に、「同情の涙」など、

いらないのである。

 

家族のために、「祖国」を、

子供達のために、「未来」を残す。

両足がなくした若者が、

再び戦場に行き、戦う兵隊のために

「後方支援にまわる」と言う

 

多くの、日本の若者達も、

戦争で、命を落としたが、

「お国の為!天皇陛下の為!」と、

泣き叫び、

死んでいったと聞く。

 

歴史も違えば、状況も違うが、

ウクライナの青年達に、

簡単に、

「命が大事よ、戦争を辞めたら?」とは、

平和な他国が、

軽々しく言えないのである。

 

残したかったものは、

「領土」でもなく、

自分達の、「命」でもない、

子供達に未来を残すために、

「命より大切な」人間の精神を、

伝えたかったのだと思う。

 

世の為、人の為と、

言うのは、簡単だが、

実行に移すのは難しい。

今の日本では、

「一番大切なものは何」だろう?

 

100歳まで生きれる健康な命?

欲しいものが、手に入るお金?

地位ある、政治家達の家系?

 

美しいこの星を守るために

今、私たちができる事は、

眼をおおい、耳を塞ぐ事ではない、

 

姿形さえ残さず、

焼けこげた瓦礫の上で、

「愛の血」を流し続けている人達から、

眼を背けてはいけないのである。