夜明け前の、
まだ暗い空を、
「強烈な雷」が、走ってゆく、
ミサイルの様な、
音と、光が、
「恨みもない」のに、脅してくる。
学校の帰り道、
雷が鳴ると、安全な場所で、
静かになるのを待つ。
目覚めた朝、
青空が広がり、
太陽が、空気を温め、
優しい風が舞う。
そんな風景から、
「一天、俄かに、掻き曇り」
恐ろしい世界を見せてくれる。
大自然の脅威、
起こりうる不思議な現象、
「地球の息づかい」が、
聞こえてくるような、自然界の法則。
春夏秋冬の、変わり目、
必ず、やって来る、
「人間への戒めのような」恐怖。
いつもいつも、
良きことばかりではない事
幸せばかりではない事、
心して生きねば、
突然やって来る不幸に、
ちっぽけな人間が、
太刀打ちは、できないのである。
駅の中で、
家のひさしを借りて、
車の中で、しばし静観、
「雷の暴れる君」が、
気が済むまで、あばれまわり、
遠くへ、過ぎ去るまで、
現実とはかけ離れた、
ミラクルな世界感がある。
大昔から変わらない、
自然現象は、
未来永劫続いてゆく。
過ぎ去ったあとの、悲惨な現状、
命が奪われ、
家がなくなり、
山も川も、美しい街まで、
泥水の中へ消えてゆく。
「美しく、豊かな地球」を、
傷だらけで、血だらけになるまで、
叩きのめす人々が、
いまだ、
戦争を止めようとはしない。