十九話「お金が価値観」ではない未来

「春雨」か「春の嵐」か、

知らんけど、

「湿った心」が続いてる

 

春めいて来ると、

「冬眠から目覚めたよう」に、

人間も動き出し、

チーコ先生に、

「元気?」と、問いかけると、

ふらふらと、

「めまい」が続いてるという、

 

若い頃から、

走らんでいいとこで、走り出したり!

人様の、庭に迷い込んだり!

知らない家のベルを押す!

慣れているので、驚きはしないが、

「めまいのせい」ではない。

 

密かに、

人間ではないような気配もあり、

「猫の化身?」かもしれないとも、

疑ってはいる。

 

野良猫など、

「犬派の私」を見ると、にげるが、

チーコ先生と、目が合うと、

後ろを、家まで着いて来る。

 

チーコとユーコは、

親戚ではあったが、

70歳を超えるまで、

二人は、別々の場所で、

「人知れず」

生き抜いて来たのである。

 

この歳になって出会ったのは、

「天のおっちゃん」の企み、

「足らんもん同士、助け合って生きよ」と、

言われてるみたいである。

 

混迷の時代を、

どう生きるかが、問われているが、

二人が作り出す、

温かな、「癒し教室」の中で、

猫も、人間学んでゆく。

 

いままでは、

お金がパスポートの、経済大国日本も、

もはや、これからの未来は、

「お金が、幸せの価値観」

ではないことを、知らねばならない、

 

世界中が、

少子高齢化になり、

地球上に、人間が存在しなければ、

何一つ、

「生まれはしない」のである。