取り返しがつかない事。

朝から、高齢者の運転事故のニュースが、流れている。
年齢87歳!
なんと、この歳で運転するか!とびっくりするが、考えてみれば、私の周りも後期高齢者(75歳以上)が、当たり前のように運転している。

私たちの時代は、早い人で16歳から軽自動車の免許証が取得できた時代である。
女性であっても、お転婆であろうが、おしとやかであろうが、当たり前の様に18歳で免許を取りに行った。

それ以来、60年から70年運転し続け、歩行したり、自転車に乗ってるくらいの無意識に近い感覚で、未だ運転している。

病気をした人以外では、免許証返納した人には、お目にかかったことがない。
みんなで集まれば、話題には出るが、
「家族の急病とか、なんかあった時には、車はいるからね~」

「なんかあるのは、そう言ってるあんたでしょう!」
もう、とっくの昔に社会から離れ、どこから見ても充分なお歳です。
しっかりしてると自分で思い込んでいるだけで、人を助けるどころではない。

そんな人が、今回のような悲惨な事故を起こすのである!
「人を轢き殺したのですよ!」
と、叫びたい。


医者から認知症と断定されなくても、認知症検査で引っかからなくても、日常生活の中で、物忘れや記憶違いの失敗が何度もあったはず。

「お爺ちゃん、しっかりしてよ!」
と、笑っていられるような問題ではないである。

もはや、若い時のように身体は思うように動かず、脳は退化してることを、誰よりも高齢者は知っているのです。

物忘れしたことを忘れ、汚した下着をゴミ箱に捨て、ソファに座れば、いつもウトウトしてしまっていることを。
そして、時々、一瞬意識をなくした様に、ボーッとしてる時間がある事を。

年寄りの傲慢さで、被害者の家族も、加害者の家族も、一瞬で地獄に落ちて行く。
「まだ、運転くらいはできるやろう」
という甘い考えは、取り返しがつかない事を引き起こしてしまうのである。