あれ程、
開けてはならぬと、
約束していた、「あの扉」が、
開け放された。
止められぬ難題と、
消せない、悲しみと苦しみが、
開け放した「あの扉」から、
黒い塊になって、飛び込んでくる。
誰かの為に、
「守り続けてきたもの」が、
理不尽なものに、
不条理なものに、「変容してゆく」
時代の中で、
「無用の長物!」
「いらん事!」になっていくなら、
隠し扉など、必要はなし。
ひしめき合う、
「虚無のばけもの」が、
地球を征服したことに、
歓喜の声を上げている、
「清らかなる、生物」が、
未来永劫、
「息を吹き返さぬ為」に
暴風雨で、壊れてゆく泥の水で、
結界を張ってゆく。
扉の中で、
ひしめき合う、
真っ黒な、「悪意や不正や煩悩」の中に、
紛れ込んだ、
「青鷺」の頭が、見え隠れしている。
次の時代にも、
また、「姿なき神様みたいな人」が、
悪戯をしに、現れるのかもしれない。
「君たちはどう生きるのか」の、
映画の中に、答えはなく、
人間の心の中に、
答えは、
隠し持っているのかも知れない。