「どんな人だった」かは、勘弁して

私達の時代を

代表する歌手が、

また、「一人静かに逝った」

 

しばらく、

テレビから姿が消えて、

「数年経つ」と、

いきなり、亡くなられた事を、

知る事となる。

 

名前を聞いただけで、

「歌声」が、聞こえてくる、

「小説の言葉」が、浮かんでくる

「美しいアート」が、見えてくる。

 

生きている間に、

何かを残している人は、

「本人が消えて」も、作品が残る。

私が、死んだら、

人の心に何が蘇るのだろう。

 

意地悪な人、

傲慢な人、

我欲の強い人、

「何を成したか」ではなく、

「どんな人だったか」は、勘弁してほしい。

 

死んでからも、

恥の上塗り、

教養のなさ、

下品な人格が、

「生きてる誰かの胸の中」に、

残ってしまう。

 

何も、残せなくても、

せめて、

「優しい人やったね」と、言われたら、

この世で、生きて来た甲斐が、

すこしはあると言える。