「心癒せる事」を、願ってやまない。

人々が、眠りについた、

「丑三つ時」

覚悟して、窓を開けた。

 

「ダークブルー」の闇の中を、

真っ白な粉雪が、

風に追われるように、舞っている。

 

こんなにも美しい光景が、

「人間の穏やかな日常」を、

壊してゆくことが、悲しい、

 

「地球の異変」によって、

突き上げられた、

渚の海が、狂った荒波によって、

静かな風景を、「一飲みにして行く」

 

もはや、

引くことのない、命の滝が、

街を、まっしぐらに、

突き進んでゆく。

 

美しい自然が、

一瞬で、泥の海と化し、

地球の表面を、抉るように傷つける。

 

「見たくもない」光景を、

「目を覆うような」、惨状を、

突きつけられ、見せられて、

人間が、

受け止めなければならないものは、

何なのかを、知らねばならない。

 

一瞬できえた、

家族、家、美しい風景、

夢から覚めることのない、

現状に、

呆然と、立ち尽くす。

 

枯れ果てることのない

「涙」を、

春の風が吹く頃に、

可憐な「桜の花」が、咲き誇り、

ほんの少しだけ、

「心癒せる事」を、願ってやまない。