「大病しない限り」知る由もない

たまには、

「楽しい事」「嬉しい事」を、

想像しよう。

 

「健全なる精神は、健全なる肉体に宿る」

この言葉に、

「そうやろか」と、

ちと、疑問もあるが?

 

病を抱えている人も、

健全で、ある事は確かである。

肉体が健全でも、

精神が、病んでる人もいる。

 

「病気もせず、当たり前だった」

私は、

不治の病を抱えている人や、

障がいを、持っている人に対して、

「無感心」だったかもしれない

 

自分自身も、

医療、福祉の分野の教育に、

携わりながら、

頭の中の知識ばかりが、先行して、

人の、

「心の奥深く横たわるもの」に、

気づかないでいた。

 

「元々、ユーモア」のある人は、

大病と、ユーモアで闘う。

「元々、スポーツマン」は、

身体と精神のバランスが良い。

「元々、聡明な」人は、

ドクターの「大丈夫」に惑わされず、

研究者の如く、病気と向き合っている。

 

意外にも、

「強い女」の私こそ、

老人性の鬱のなかで、

「のたうち回る羽目」に落ちた。

 

霞んで見え隠れしていた、

「死」が、目の前に現れて、

リアルに向き合ったが、

経験の無い事には、

私とて、どうする術もない。

 

進歩した医学の技術と、

それを司る医師の力で、

お陰様で、

今も、この世に存在している。

どれかが、かけていれば、

「インク消しの一滴」のように、

私はこの世から、消えている。

 

長い人生の中で、

「ラッキー!」と、両手を挙げて、

喜ぶような事もなかったが、

今回の、

「この命取り」病気こそが、

宝くじに当たった事より、

ラッキーだったと

実感している。

 

この世に生きてる、時間の大切さや、

分からなかったことが、

面白いほど見えてきて、

「大病しない限り」知る由もないのである。