2018-01-01から1年間の記事一覧
「もう、婚活はやめときますわ。あの形式では、相手は見つかりません」 第二の人生、良きパートナーを見つければと、私が友人に軽く進めたが、やはり失敗に終わった。 知性、教養もある方だったが、仕事柄女性と知り合う機会もなかったので、スピーディかな…
雨が降りそうな雲行きで、杖代わりに少し長めの傘を持って出かけた。 忘れ物はないかと、頭がよぎる。 不便な場所にある病院に向かってはいるが、 胃のあたりが、キリキリと痛んでくる。 治る希望ない人のお見舞いは、こちらまで辛くなる。 歳を重ねるたびに…
普通の暮らしの中で、立ち止まらなければ、通り過ぎてしまう悲惨な話が沢山ある。 私の周りにも、手の届く場所で三人が、自ら命を絶った。 若い二人は薬で、年老いた人は川の中に消えたのである。 前日までデパートに買い物に行き、夜にお酒を嗜み、健康維持…
うすら寒さを感じて、上着を羽織ると少し汗ばむ。 何ともややこしい季節感である。 地震、雷、火事、親父も、 大雨、洪水、地震、火事に変わったかも。 とっくに親父は姿を消したのである。 男性にとっては、男尊女卑の名の下で、長く権力と支配を掲げてきた…
「どうしたん?」 夜遅く訪ねて来た息子にびっくり! 「メールの返事がなかったから、何かあったんかなと思って・・・」 さりげない気遣いに感謝である。 「先生、いかがお過ごしですか?」 季節の変わり目に、必ずメールを下さる元生徒さんに感謝である。 …
ガンバレルーヤよしこさん。 この女性が出て来ると、圧巻である! どんな美しい女優さんが出て来ても、皆、かすむのである。 一応、売りは「モデルの小雪さん」らしいが、 似ても似つかないのに、そっくりに見えて来るのが、不思議である。 昔から、いわゆる…
三日分のブログが消えた。 理由はわかってはいたが、残念でならない。 「公にしてはならない文章」 かも知れなかったのですんなり諦めてはいた。 二つは、裏アカウントの気配もあったので、 消えて良かったとさえ思ったけれど、朝に書いたブログは発信したか…
「親父、帰るよ」 と、立ち去りかけた息子に、寝たきりで声も出ない貴方が、右手の親指と人差し指で丸を作って合図した。 とっくの昔に、繋ぎ止めていたものを無くした 私の胸に熱き思いがこみ上げた。 そして、涙が流れた。 独りよがりの頑固さを貫いて来た…
「相変わらず、忙しそうやね!」 1ヶ月に一度会う友人と、お茶をした。 「何やわからへんけど、バタバタしてるわ!」 70歳はとっくに超えてるが、未だにボーイフレンドが常にいる。 ランチにディナーに事欠かない。 羨ましい話であるが、本人は不満気味。…
遺体は、痛々しい。 お骨になると、一瞬で姿が消えてなおさら切ない。 最近は、お葬式をせずに、24時間安置して、 火葬場に向かう直葬が多くなったと聞く。 「葬式無用。戒名無用。」 といった有名な人がいたが、どうなんだろう。 そろそろ、自分も含めて現…
夏の間、クローゼットの端っこで、目につかなかった薄手のシルクのコートを、久しぶりに着て、しまいこんでいたスエードのローヒールを履いて、外出した。 あまりの清々しい青空に、思わず秋の風を胸一杯に吸い込んだ。 乗り込んだタクシーの運転手さんが、 …
子供が4人もいるのに、子供部屋が3部屋しかない実家に暮らしていた。 古い家を立て替えたにもかかわらず、一部屋足らない。 親の都合で、そうしたらしい。 男子は兄1人、特別扱いでいつも1人部屋。 後の女子三人が二部屋を、一年ごとに変わる羽目に陥る。…
お昼間でも、ガラス越しのランプ照明が、しっとりとした趣で、つい足が止まり、店のドアを開けた。 幹線道路沿いの路面に面しているのに、中は、 静かな佇まいである。 日本古来の茶器から、ヨーロッパの繊細な食器、昔ながらの伝統と技術で創作された美術品…
夜眠りについて、4時ごろまで1時間ごとに、 目が醒める。 致し方なくトイレに行き水を飲んでまた眠る。 その繰り返しで、朝目覚めた時には、 身体は鉛のように重く、朦朧気味。 それでも、身体を引きずりながらでも、全ての用事をルーティンにこなし、ホッ…
美しい、若い女性が、 「結婚する相手はいません。」 堂々と、おっしゃる。 私たちの時代は、25歳を過ぎて一人でいると、何か訳あり?と不信感を抱かれる時代であった。 そうでないとわかると、おせっかいおばさんが出てきて、お見合いをセッティングする…
街の中を、粉雪が舞い散り、真っ白に浄化してゆく最も美しき聖夜、クリスマスイブの日まで、貴方の命を繋ぎたい。 その日が来たら、「頑張って!」とは、二度と言わない。 神様の愛の中で抱きしめられて、静謐な優しい時間を味わいたいと、願っている。 それ…
最近、保育園の問題、事件の報道が多くある。 保育士の虐待、園の不正受給など子供にまつわる問題であるだけに、不安が広がる。 今でこそ、保育園にいれる事は当たり前になっているが、3、40年程前は肩身がせまい風潮であった。 私も働いていたので、お世話…
「親の背中など見たくもない」 と、思っている人も少なからずいるはず。 私もその一人ではあった。 もはや亡くなったので罪はないが、 幼い頃から、親とはいえ耳を塞ぎ、目を覆いたいと感じた事もあった。 親子という縛りの中では、抵抗できずに見て見ぬ振り…
数日前、小さなお花屋さんの店先にピンクのカサブランカが、無造作にバケツに入れられているのを見つけ、思わず三本ほど購入した。 昔から頂き物は別として、家に自然の庭もあったせいか、買ってまでお部屋にお花は飾る事はなかったのである。 ましてや、庭…
人の最後の経験は、自分の死である。 50代を過ぎた頃から、死は身近になり、 死を知りたくて、関する本を読んだり、人の話を聞いたり、果ては宗教にまで手を出したことがある。 死という言葉自体、日本人の多くは忌み嫌う傾向があり、あまりあからさまに言葉…
若い頃から、自分のイメージは固定しており、髪型、化粧、ファッションは固定している。 突拍子もなく華美なものはなく、形も色合いも、ほぼスタンダードな装いである。 クローゼットは、女性ものとは思えぬほど、 黒っぽいものが、揃っている。 そんな私も…
生きていても、まともな時はあと10年が、 限界かな。 もちろん、それまでに大病したり、死んだら終わり。 「人生終わったわー」 若い頃から、嫌なことがあるとよく言った言葉である。 最近は、「いえいえ、生きてるから、まだ終わりませんよ」と言い聞かす…
私達の年代で、エンディングノートを書くのが、一時流行ったことがある。 福祉会館の教室や、ショッピングモールのイベントや個人のサロンで開催されていた。 その頃は、全く興味もなく、誘われても断ってはいた。 最近、ふと思うことがあって、私風エンディ…
人の噂話は面白い。 綺麗事の裏にある悪口は止まらない。 舞台で漫才をしていた人が、専門家のように、 話し出す。 起こった事実だけを伝えるアナウンサーが、 生意気にも意見を言う。 日本国民として、小さなささやきくらいしか話せないこんな年寄りですが…
一瞬で、背中合わせになる別れ。 もう二度と、共には同じ道を歩きはしない。 「うん?」 と感じたあの日から始まり、積み上げてきた別離への道。 出会った日に、こうなることも想定されていたように思える。 視界の中にいた人を、追い続けてきた目線が、 も…
「あの、若先生大丈夫?」 「大丈夫みたいよ。この頃患者さん増えてきてるから」 本当かいなと、不安になる。 今からこれから、私のために診てもらいたかったのに、何で辞めるんよ!と、ぐちもでる。 子供が、1歳の頃から、家族中がお世話になっていたドクタ…
昔から、あえて、朝食を食べずに、喫茶店でモーニングを食べに行く習慣があった。 何度か、住まいやオフィスが移転しても、 かならず、落ち着く場所が見つかる。 私にとっては、仕事前の心の準備と、癒しであるので重要度は高い。 店の前を通れば、コーヒー…
「僕ら、60代は、中途半端ですわ」 と、今年還暦の男性が、呟いた。 一昔前なら、赤いちゃんちゃんこ来て、 「お爺ちゃん、おめでとう!」 おめでたくもないのに、もう、どうぞゆっくり、余生を送って、老人扱い。 しかし、今では、ユニクロのダウン着て、…
ドアを開けると、いきなり、 「あんた、誰!」 と、怒鳴られる。 「〇〇事業所のヘルパーです」 など、言おうものなら、 「いらん、いらん、帰ってんか」 と、言われるのが落ちである。 認知症、及び、その疑いがある高齢者は、 その日、その時間、その都度…
初めて会った瞬間に、ビビッと来て、結婚し、 失敗した人もいる。 まあ、感覚的な人は、こんな感じで、 失敗しても苦にせず、またの出会いを待つ。 仕事柄、たくさんの人に出会いすぎたのか、 最近は、私情的な感覚で、人を見る事は、 なくなってしまい、多…